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ファストフード市場に"黒船"が相次ぐ理由

4月21日、午前10時前。渋谷の細い路地に200人を超す行列ができていた。視線の先にあるのは「タコベル」という米国発のメキシカンファストフード店だ

「日本にはメキシカンのチェーン店が存在しない。この分野で展開すること自体が差別化につながる」。タコベル インターナショナルのメリッサ・ロラ社長はこう意気込む ここ数年のうちに日本への進出を決めた外資系のファストフードチェーンは、タコベルだけではない。世界33カ国で展開するハンバーガー店「カールス・ジュニア」は、2015年秋にも東京で1号店を開く予定。若い男性をターゲットに、ボリューム重視の商品で差別化を図る狙いだ

背景には、日本の外食産業を取り巻く、いくつかの環境変化がある

日本マクドナルドが後退していることだ。同社は原田泳幸社長時代に店舗網の改廃を急ピッチで進めた結果、2006年末に3828店だった店舗数が、今年3月末には3072店まで減少した。あるファストフードチェーンの首脳は「マクドナルドの撤退が続いていることで店舗物件の獲得が容易になっている」と明かす

SNS(交流サイト)の発達により、ブランドの浸透が図りやすい環境が整ったことも大きい

消費者のニーズも変化している。外食産業を調査しているエヌピーディー・ジャパンによると、飲食店を選択する際に「料理のおいしさ」を理由にする人の割合は、2009年の27%から2013年には30%に上昇した。一方、「価格が手頃」を理由とした割合は、37%から34%へ減少している

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つまり市場が変化を始めているということだ

そして値段よりも中身、本物志向が芽生えたのは歓迎だと思う

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